2015年12月16日

鹿児島・出水市のいじめ問題。アンケート開示を認める判決!

 久しぶりの記事となりました。個人的な事ですが、実家が不動産トラブルに巻き込まれた件以降、ブログどころか仕事の予定ですらキャンセルせざるを得ないものも多くあり、そのため体調も崩したりしていたため、2015年は私個人としては本当に酷い年だったとしかいいようが無いのですが、今日はどうしてもブログを更新したいと思い、投稿する事にしました。


 大津のいじめ問題は大きく報道され、いじめアンケートの開示をめぐって行政と争いになっていた事も広く知られていますが、同じ時期に鹿児島の出水市でいじめによって自らの命を絶つ中2女子がいたという事は大きく報じられてきていませんでした。この件については以前のこのブログでも取り上げた話題です(http://educateiroiro.seesaa.net/article/393800481.html)。

 特に鹿児島のケースの場合、教育委員会がアンケート開示をかたくなに拒んでいるなどの隠ぺい体質が根強いものとなっていて、被害者のご家族がアンケート開示を求める訴訟を提起する事態になりました。

 そして12月15日、第一審の判決が言い渡され、教育委員会が出した「アンケートを開示しない」旨の決定を取り消す判決が出されました。そして、アンケートの開示を求める判決が言い渡されたという事です。

 出水市の事件の場合、被害者の祖父の方が中心となって事実関係の解明の活動を続けていて、また大津の被害者遺族も出水市の事件について支援していた経緯もあります。そうした中で、遺族の「知る権利」、すなわち、「なぜ自分の家族が命を絶つまで追い込まれる事態になったのか」という事を遺族が知るということの権利が、司法の場で認められたという点は、当然とは言えども画期的な判決だったといえると思います。

 個人的な話ですが、私自身も、鹿児島で学校時代をすごし、いじめを経験し、教育委員会の閉鎖体質のなかで本当に嫌な思いをして来た立場なので、出水市の事件を見ていると、私が経験した事と似ている部分が多々あります。特に、出水市の事件では、アンケート結果を隠そうとして加害者側と教育委員会側が同調している状況があり、被害者遺族が深く傷ついた経緯もあります。「加害者側と学校・教育委員会側」がいじめを隠すために悪い意味での「協力関係」になってしまっている現象。加害者側と教育委員会側が同調していじめの隠蔽に躍起になっている状況をみていると、やっぱり、私自身が鹿児島で中学時代に受けたいじめの時を思い起こさざるを得ないのです。

 そうした経緯で、個人的には、出水市の事件では遺族の意向に沿った判決が出される事を期待していたので、今回の第一審判決は私の目から見て妥当なものだったと思います。ただ、今回の訴訟はアンケート開示の是非を司法の場で判断する趣旨のものだという事に留意しておく必要もあるでしょう。

 仮に今回の判決によってアンケートが開示されたとしても、それはいじめの内容について事実関係の解明を行う上での有力な材料を手にする事が出来ただけにしかすぎません。開示されたアンケート結果や、そのほかの手段で明らかになった事実関係を基にして、学校や教育委員会の責任を問うということになれば、それは別の訴訟を提起しなければならないという事になるわけです。実際に、大津の事件でも、アンケート開示の訴訟と、加害者や学校・教育委員会に対して責任を問う訴訟とは、形式上は別の訴訟として提起されています。

 すなわち、今回の判決は、有力な情報を知る上で重要な判決である事は間違いないのですが、事実関係の解明に十分に繋がるかといえば、まだまだ「これからが本番」といった感じだと思います。ただ、被害者の知る権利を確立させるための判例としては重要な判例になった事もまた事実です。今回の事件をきっかけとして、教育委員会の隠ぺい体質にメスを入れる事が出来る事を切に願っています。

 私自身も教育委員会の隠ぺい体質で苦しみ、情報公開のことや、私の生活記録ノート(教師が未だに返却していない)が未だ返却されていない事などをめぐって、教育委員会と実際に口論となった経験もある立場です。出水市の事件をきっかけに、改めて教育行政や学校の隠ぺい体質が社会問題としてクローズアップされることを期待したいと思います。そして「いじめ防止法」をより実効性のあるものとするための世論形成につながっていくことを願っています。
posted by ななこ at 03:41| いじめ問題 | 更新情報をチェックする
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